足がむずむずするむずむず病は腕や全身にも起こるの?

足がむずむず」するといった違和感を感じる病気で有名なのがむずむず脚症候群です。
むずむず病と呼ばれたりもしますね。

このむずむず病ですが、病名に脚とある為に脚だけに起こると勘違いされやすいのですが、実は腕や全身にも起こることがあります。
ほとんどの方はふくらはぎやふともも、足首にむずむずとした不快感を生じるのですが、約10%の方が腕や顔、全身と言った下肢以外の場所に不快感を感じています。
しかし、最初から足以外の部位に生じる例は少なく、まず最初は足から、症状が進行すると腕、腹部、肩、胸部、顔面と言った部位に現れるようです。
また、両足がむずむずする方もいれば、片足だけむずむずする方がいるようです。

むずむず脚症候群の原因はまだ良くわかっていないのですが、考えられる原因として1次性要因と2次性要因が挙げられています。
1次性要因というのは、鉄代謝異常、遺伝、ドーパミン神経障害、脊髄・末梢神経の以上と言った根本的な原因です。
そして2次性要因というのはむずむず脚症候群が違う病気によって引き起こされている場合です。

むずむず脚症候群の2次性要因

むずむず脚症候群の原因が身体の根本的な部分ではなく、違う病気によってもたらされている場合に、その発症原因のことを2次性要因といいます。2次性要因が原因であるむずむず脚症候群は、原因となっている症状を改善させる事で治療が可能です。
*以下明らかに解明されていることを紹介している内容ではありません。しかし、これらの症状がむずむず脚症候群に対して何らかの影響を与えていることはわかっています。これらの症状の特徴を元に、原因として考えられる状況・症状を紹介しているものなので、原因を100%保証するものではありません。

2次性要因として挙げられる病気
・鉄欠乏性貧血
・パーキンソン病
・抗精神病薬服薬
・関節リウマチ
・甲状腺機能低下症
・慢性腎不全
・胃切除後の下肢静脈血栓
・線維筋痛症の随伴症状(この場合、全身に症状がでる)
・結核、肝炎、肺炎などの感染症
・心不全
・慢性呼吸不全
・妊娠

鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血の場合、慢性的に全身が鉄不足の状態にあります。先天的に鉄欠乏性貧血を患っていないかぎり、この症状が発症する主な原因は日ごろの食生活にあります。
鉄分が体内に足りていない状況ができてしまっているので、ドパミン(ドーパミン)生成がうまく行われず、むずむず脚症候群を引き起こしている可能性があります。

パーキンソン病
パーキンソン病を患っている方はドパミンの生産量が著しく減少しています。神経の伝達をスムーズに行う為にドパミンは必要不可欠な神経伝達物質です。
ドパミンの生産量が足りない為に、過剰に刺激に反応してしまったりする為、むずむず脚症候群を併発している可能性があります。

抗精神病薬服薬
むずむず脚症候群を患っている方はうつ病などの心の病にかかっている場合があります。むずむず脚症候群を発症する前から精神科や神経内科で受診をされている方のほとんどは抗精神病薬を服薬しており、常に神経を落ち着かせるような状態を作っている可能性があります。その場合、本来なら神経を興奮させるドパミンが生成されるような状況になっても、薬の力でドパミン生成はが抑制されてしまい、神経の伝達がうまくいっていない可能性があるのです。その結果むずむず脚症候群を発症させている場合があります。

関節リウマチ
間接リウマチの原因は免疫異常です。免疫が異常を起こしてしまうと、本来なら攻撃しない細胞にまで免疫細胞が攻撃を仕掛けてしまいます。
免疫異常が原因で神経の炎症を引き起こす事例もありますので、神経伝達の部分が免疫から攻撃を受けてしまい、むずむず脚症候群を発症している可能性があります。

甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は体内の様々な代謝機能の低下をもたらす病気です。代謝の低下という部分に鉄代謝の低下も含まれています。むずむず脚症候群の1次性要因として体内の鉄不足があるので、この鉄代謝機能の低下がむずむず脚症候群併発に関わっている可能性があります。

慢性腎不全
慢性腎不全の方は症状自体にむずむず病との関係はあまりないように感じますが、その治療法に関わりがあると考えられます。
慢性腎不全の方は透析を行って治療をしていると思います。一般的に透析を行っていてむずむず脚症候群を患っている方の10%〜30%と言われています。透析時の血液量を上げて長時間透析を行うことでむずむずする症状が改善された例もあります。

胃切除後の下肢静脈血栓
胃の切除を行った後、しばらくはベッドに寝たきりの状態になることが多いと思います。ベッドに寝たきりの状態になって起きることが多いのが下肢静脈血栓です。この症状は足の筋肉を使わないことで足の静脈を流れる血液が凝固して血液の流れを悪くしてしまいます。むずむず脚症候群の原因として、鉄分の不足が大きく関わっています。そう考えたときに、血液の流れが悪くなる事で身体の鉄分の補給がうまく行われず(特に足)むずむず脚症候群の症状が発祥している可能性があります。

線維筋痛症の随伴症状
現状の医学では原因の解明されていない病気です。むずむず脚症候群と症状は似ていますが、比較的症状が「痛み」として現れることが多く、また、「全身」に症状が現れます。むずむず脚症候群と何らかの関係があると思われていますが、どちらかというと繊維筋痛症の方が症状としては重いと考えられます。

結核、肝炎、肺炎などの感染症
一概にこれといった原因の特定がし辛いのですが、何らかの感染症の症状によってむずむず脚症候群の症状を引き起こす原因を作っている可能性があります。

心不全
虚血性心疾患や心臓弁膜症など、心臓に何らかの障害を抱えて、心臓の機能が正常に働いていないことを心不全といいます。
心不全が起きると心臓の働きが弱くなり、血液を送り出す機能が低下します。その結果、血流が悪くなり、むずむず脚症候群を併発する可能性があるのです。


慢性呼吸不全
呼吸不全の症状は、呼吸器官の機能低下による酸素供給の不安定から生体機能が低下するというものです。この生体機能の低下が原因で鉄不足ないし、ドパミン生産機能の低下を起こしてむずむず脚症候群を発症している可能性があります。

妊娠
妊娠中の妊婦さんの5人に1人は発症するといわれています。
原因として考えられているのは、胎児に栄養を送る際に鉄分を胎児に分け与えた時の鉄分不足です。妊娠中に鉄剤を処方されることも多いですが、鉄剤の副作用で日中動けなくなる方も多いです。

二次性要因からむずむず脚症候群が発症する要因

二次性要因からむずむず脚症候群を発症する大きな理由は、これらの症状から血流が悪くなっていたり、ホルモンバランスの変化、鉄分補給がうまくいっていないなどの症状が起きることです。
二次性要因からむずむず脚症候群を発症した場合には、むずむず脚症候群の治療をメインに行うよりも、二次性要因となっている病気の治療を行うほうが効果的になります。
もちろん対処療法として鉄剤を飲んだり、ホルモンバランスを整える、血流を良くするような薬を飲むことが悪いことだというわけではありません。しかし、根本の原因を排除しない限りは症状の改善が見込めないということです。