更年期に入ってから足がむずむずする!それ、むずむず脚症候群かも

更年期に入り、足がむずむずするような虫が張っているような気持ち悪い感覚に襲われているという方。
その症状。もしかしたら更年期障害によって起きる末梢神経系の乱れから来る「むずむず脚症候群」かもしれません。

むずむず脚症候群が疑われるのはどんな症状?

むずむず脚症候群(restless legs syndrome)は、まだ病気の原因が明らかにされていませんが難病には指定されていません。
しかしながら、治療が必要な人は200万人にも上るとみられ、その上原因が分かっていないので難病と言っても良いかもしれません。
英名の頭文字を取って、病院や学会ではRLSと呼ばれています。
まだ聞きなれない名前ですが日本人の2〜5%。つまり、20人に一人の割合で発症する最近注目を集めている病気です。加齢と共に発症者が増加していて、40歳以降の中高年層の割合が多い病気なのですが、近年では若い年齢小学生くらい)から発症する例も増えてきています。
原因は分かっていませんが、発症しやすい属性というのはあるようです。例えば腎不全の為人工透析を受けている患者さんには3人に1人の割合で症状が出るようです。
また、パーキンソン病、慢性呼吸不全、糖尿病、尿毒症、甲状腺機能低下症、関節リウマチ、痛風の場合も生じやすいようです。
また、5人に1人の割合で妊婦さんも経験するようです。
症状の出方には個人差があり、基本的には足から症状が出始めます。(初期症状では両足に症状が出ることが多いですが、稀に片足。脚以外の部分にも症状が現れることがあります。)
症状の例としては
・足がむずむずしてじっとしていられない
・足に虫が這っているような感覚がする
・足がほてった感覚
・足の内側に違和感がある
・足を動かしていないとどうしようも無い感覚に陥る
etc.
など様々な症状の例が挙げられます。
特に問題視されているのは、夜の睡眠時に脚がむずむずする(寝ているときに無意識に脚がぴくんぴくんと動く(周期性四肢運動))ことからくる睡眠不足です。この睡眠不足から倦怠感を抱え、うつ症状をかかえる方もいます。日常生活の中では、脚を動かしていないときに上記のような違和感を感じる。夕方から夜にかけて違和感が強くなる。などの症状が見られます。
現在の医学で解明されている部分では、神経伝達物質であるドパミン(ドーパミン)の生成や働きに何らかの異常が見られ、普通なら感じることの無い感覚まで「刺激」として認知してしまっていることとされています。
※重度の症状になると、現れる部位が「ふくらはぎ・太もも・足の裏・腕・腹部・肩・胸・顔面」等全身に症状が認められたり、慢性疼痛になったりもします。

神経性疼痛とは異なるの?

神経性疼痛とは、腰や肩、首をはじめとする身体部位や筋肉にビリビリ、チクチク、ジンジンといった疼痛が起こる症状です。神経障害性疼痛とも呼ばれますが、なんだかむずむず脚症候群と似ていますよね。しかし神経性疼痛の場合は様々な病気や薬の副作用を原因として、神経自体が圧迫、障害、切断された状態で起こる疼痛です。
むずむず脚症候群の場合は、神経が物理的に障害されているわけではありませんから、神経障害性疼痛とは異なると言えます。
いずれにしても正確な診断については医師の判断を仰ぐ必要があります。

むずむず脚症候群の原因と考えられている要因

冒頭でも書きましたが、むずむず脚症候群自体の原因はまだはっきりとは分かっていませんが、原因として考えられている要因はあります。
まず、むずむず脚症候群には1次性のものと2次性のものがあります。
1次性のむずむず脚症候群とは、特発性の病気であることを指します。2次性とは、他の病気や飲んでいる薬の副作用で起こるものを指します。
2次性のむずむず脚症候群は、鉄欠乏性貧血、慢性腎不全、パーキンソン病などと合併することが多く、薬の副作用では抗うつ薬や抗精神病薬を飲んでいる患者さんの副作用にみられることが多いようです。
特発性のむずむず脚症候群の下人として考えられているのが、ひとつは遺伝要因です。そして鉄分不足。もしくは鉄分不足を体内で引き起こす鉄代謝異常が起こっている可能性が指摘されています。
またドーパミン神経系の障害も疑われており、むずむず脚症候群自体は足に問題があるわけではなく、脳内のドーパミン神経機能の障害があるのではないかと考えられています。

むずむず脚症候群は何科に受診すべき?どんな検査が行われるの?

むずむず脚症候群は神経系が関係していますから、まずは神経内科に掛かって診断してもらうのが良いでしょう。また、むずむず脚症候群によって睡眠障害となっていることもありますから、
睡眠専門外来や心療内科、精神科も窓口となってくれます。
病院に掛かると問診から始まり、他の病気との鑑別検査をすることになります。血液検査ではまず、鉄欠乏の状態でないかをチェックします。
むずむず脚症候群が疑われる場合は、周期性四肢運動が起こっているかどうかを調べる為に睡眠ポリグラフ検査、アクチグラフ検査といった検査が行われる場合もあります。
周期性四肢運動とは、眠っていて本人は無意識であるにもかかわらず、足の関節がぴくぴくと周期的に運動することを言います。この現象はむずむず脚症候群の患者さんの8割に生じますから、鑑別検査として重要な役割を果たします。

むずむず脚症候群の治療にはどんな薬が処方されるの?

むずむず脚症候群に良く用いられる薬があります。ドーパミン受容体作動薬と呼ばれる薬で、ドパミンアゴニスト、ドパミン受容体刺激薬とも呼ばれパーキンソン病の治療にも用いられています。
ドーパミン受容体作動薬は、ドーパミンの量を増やすのではなく、ドーパミンの伝達を活発化する役割を果たします。
代表的な薬はプラミペキソールという薬です。これを服用するのが治療としてはメジャーで、多くの場合プラミペキソールを服用することで症状の改善に向けての変化が見られます。
他にもドーパミンそのものを増やす治療に用いられるドーパミン製剤、プラミペキソールによって症状の改善が見られない場合はクロナゼパム、ガバペンチンといった抗てんかん薬が用いられることもあるようです。
このようにむずむず脚症候群の治療は薬物治療がメインになっていますが、症状が軽い場合は非薬物治療としての指導が行われます。
むずむず脚症候群の非薬物治療の例
・コーヒー、お茶と言ったカフェインを多く含む飲み物を飲まない
・お酒とたばことやめる
・熱いお風呂に入らない
・睡眠のリズムを見直す
・足つぼマッサージ
・適度な運動
・食生活の見直し
そして、病院に掛かればまず見過ごされることはありませんが、鉄分不足や葉酸不足が原因となっている場合もありますので、
この場合は治療方法が全く異なりますから血液検査は必須と言えます。

更年期障害とむずむず脚症候群の関係

更年期障害とむずむず脚症候群は「ホルモンバランスの乱れから来る末梢神経障害」が起きているという点での関係性が考えられます。
女性でいえば閉経前後に起きるホルモンバランスの変化は、末梢神経である自律神経と体性神経に弊害を与えます。
男性なら職場や家庭のストレスや不安から来るホルモンバランスの変化が原因で末梢神経である自律神経と体性神経に弊害を与えます。

更年期障害の症状に最も密接な関係がある末梢神経は「自立神経障害」です。
身体の体温調節や、内蔵機能の調節を行うのがこの自律神経ですが、更年期に起きるホルモンバランスの乱れが原因で正常に機能しないことがあります。
それによって起きる症状が「ホットフラッシュ」や「冷えのぼせ」、「貧血」や「めまい」等です。
これらの症状の根本の原因は女性ホルモン(卵生ホルモン)であるエストロゲンの生産量が減ることや男性ホルモンであるテストステロンの生産量が減ることです。

むずむず脚症候群の症状が見られる場合にはホルモンバランスの変化から自律神経に乱れが起きて鉄代謝異常を起こしていないか、鉄貯蔵量(フェリチン値)に問題が無いかを確認することが大切です。
更年期に入ってから貧血を頻繁に起こすようになった方は、自律神経の乱れから血液が潤滑に身体をめぐっていないことと、鉄の貯蔵量が足りていない事を通常よりも詳しい血液検査で「フェリチン値」確認する必要があります。

鉄分不足が慢性化していないか病院でチェックを

むずむず脚症候群の原因となっているドパミンの生産量に大きく関わっているのが身体に必要なミネラルの一種「鉄分」です。
ドパミンの原材料ではないものの、鉄分はドパミン生成を補う役割を持っています。鉄が不足してしまうとドパミンの生産量が減り、神経の伝達に障害が起きてしまうことでむずむず脚症候群が発症してしまう可能性があることがわかっています。

更年期の症状で「倦怠感」「疲労感」「やる気の減退」が起きて、むずむず脚症候群の症状を併発している方。
前述で挙げた更年期の症状は「潜在性鉄欠乏症」の症状に当てはまっています。簡単に言うと軽い貧血です。その状態でむずむず脚症候群の症状を併発しているようだったら、ドパミンを生産する為の鉄が足りていない証拠になりますから、なおさら身体の「鉄分」が足りていない可能性大です。

病院で検査を受けて確実な診断を受けるか、手ごろに症状の改善が見込める鉄剤や鉄分補給サプリなどをうまく使って症状の緩和を目指しましょう。
実は更年期も鉄分補給で改善される実例が多く、ホルモン剤で更年期が改善しなかった方が鉄剤で症状改善できた例も多くあるのです。

サプリや鉄剤の補給で症状が改善することもあるの?

効率よく鉄分を補給しようと思うなら、鉄分サプリを使用することをおすすめします。
普段の食生活ではなかなか吸収しきれない「鉄分」は健康補助食品などを使うことでしっかりと補うことが出来るからです。

ただ、1点気を付けないといけないのは、鉄分を多く摂りすぎてしまうこと。
鉄分を多く摂りすぎると、副作用として吐き気などの症状が出てしまう可能性があります。病院で処方される鉄剤「に至っては、鉄分の補給に関しては文句なしの効果を与えてくれます。しかし、鉄剤での鉄分補給では身体に負担がかかりすぎてしまうため、副作用が大きく出る方も多いのです。

その点サプリなら医薬品とは違い、程よい量の吸収率の高い「ヘム鉄」を使用していることが多いので、副作用の心配も鉄剤のようにする必要はありませんし、何より病院にいく必要もありません。
更年期障害の症状もむずむずする症状もあるけど病院に行く時間を取れない。そんな方は手始めに鉄分サプリで症状緩和を行ってみてはいかがでしょうか?