更年期障害のイライラにはエクオールのサプリと漢方薬どちらが効くの?

病気と言えば肉体的苦痛ばかり思い浮かべませんか?更年期障害の場合そんなことないですよね?
頭痛や耳鳴りなど肉体的症状もありますが、精神的影響も大きいので、心のコントロールが難しいですよね。
今まで温厚だった人も、更年期障害のせいでイライラしやすくなったり、怒りっぽくなったり、それこそキレてしまったり。まるで自分が自分ではなくなってしまったみたい…。
このページでは、更年期のイライラを少しでも緩和するために、イライラに効く漢方薬やサプリについてまとめます。

=目次=

更年期のイライラに効くサプリの成分
エクオールのサプリが更年期障害に効くのはなぜ?
更年期のイライラに効く漢方について
更年期障害治療で処方される薬について

エクオールのサプリが更年期障害に効くのはなぜ?

前項でもエクオールについて少し触れましたが、更年期症状の緩和に注目を集めている成分がエクオールです。エクオールは大豆から生成される成分の名前ですから、病院で処方されるような薬ではありません。薬ではありませんから、エクオールはサプリメントとして摂取することになります。病院で薬として処方されないということは、エクオールは健康保険の適応外ということです。

しかしながら、婦人科や更年期専門外来の中にはエクオールのサプリを保険外診療として販売しているところもあります。少し話が反れてしまいましたね。ではエクオールはなぜ更年期障害に効果的なのでしょうか?

少し複雑な話なのですが、大豆イソフラボンが更年期に効果があるというのは研究でも証明されておりこちらは周知の事実ですよね。ですから、更年期には大豆食を食事にたくさん取り入れた方が良いよと昔から言われているわけです。しかし、ここでひとつ知っておきたいことがあります。

大豆イソフラボンは確かに更年期障害に効果がありますが、それは体内で大豆イソフラボンがエクオールに変化するからです。つまり、大豆イソフラボンを摂取することが間接的に体内のエクオール量を増やすことに繋がります。ですから、更年期障害の諸症状の緩和に最終的に必要なのはエクオールであるということです。

エクオールを体内で作れない人がいる?

では、大豆イソフラボンを食事なりサプリなりで補えば良いんじゃないの?なぜエクオールのサプリがあるの?と疑問に思った方も多いかもしれません。実はここに大豆イソフラボンの落とし穴があります。

私達が摂取した大豆イソフラボンは、身体の中の腸内細菌によって分解されエクオールへと変化します。しかし大豆イソフラボンをエクオールへと変える腸内細菌は、全ての日本人に備わっているわけではないということが分かってきました。その割合は実に2人に1人。大豆イソフラボンを摂ることによって、50%の人は体内のエクオール量を増やせますが、半分の人には効果がないということです。これが欧米人になると3人に2人がこの腸内細菌を持っていないそうです。

エクオールの産生菌が腸内に住み着いてくれるかは、子どもの時の食生活に関わっており、大人になってからエクオールを産生してくれる腸内細菌を増やそうと思っても難しいようです。正直はっきりわかっていない部分も多いのですが、エクオール産生能が備わっている人は、日本人の場合は緑茶を良く飲んでいる人に多いようです。逆に産生能が低い人は、乳製品を多く摂っている、タバコを吸っているという報告があります。欧米の方だと魚油や野菜中心の食事をしている方という傾向があるようです。

ですから、どれだけ大豆を食べても一向に変化がない・・・という方は一度エクオールのサプリを飲んでみるのも手です。

エクオールにはどんな効果があるの?

更年期障害に対するエクオールの効果に関する研究で有名な論文が日本更年期医学会誌に掲載されています。
論文は体内におけるエクオール量に関する研究なのですが、女性108人を被験者として2日間の食事調査ののち、
24時間の蓄尿検査によって、尿中のエクオール量を測定するというものでした。
正確には、大豆イソフラボンの種類のうち「ダイゼイン」と「ゲニステイン」そして「エクオール」の量を測定しました。
そして、これらの被験者の更年期症状を重症度で分けた時に、症状の軽い方は尿中のエクオールの量が多く、
症状が多い方は尿中のエクオールの量が少なかったという結果が出ました。
両者には、ダイゼイン、ゲニステインの量に関しては優位差はなかったようです。
これはつまり、十分な量の大豆イソフラボンを摂取していても、エクオール量に差が出ているという裏付けでもあります。
少なくとも、更年期症状の軽い方は体内のエクオール量が多かったということは言えます。
エクオールは更年期障害だけでなく、その他にも様々な効果があることがわかっています。
・更年期障害の諸症状緩和・PMS(月経前症候群)の緩和・骨粗しょう症の予防・悪玉コレステロール値の低下・高血圧予防・皮膚のシワ、くすみ、シミの改善・中性脂肪の減少

イライラには漢方薬とエクオールのどちらを選べば良いの?

更年期障害のイライラは、多くの場合女性ホルモンのバランスの乱れで起こっています。更年期障害を改善すること自体がゴールとも言えます。ここで悩ましいのが、イライラを解消するためには漢方薬を飲むのかエクオールのサプリを飲むのかということです。

どちらもイライラに効くのは分かっているとはいえ、いざどちらかを選ぼうとするとき迷ってしまいます。しかし、選び方のヒントみたいなものはいくつか挙げられます。私の母の場合は、とにかく漢方薬の漢方臭さが苦手で病院で処方されたものや市販の漢方薬も全く飲めませんでした。

飲み続けられないと意味がありませんから、好みで選ぶのも全然良いと思います。
また、病院で処方される漢方薬はあくまで薬ですので、保険の適応があります。もちろん保険適応があると言っても薬なのでそこそこお金が掛かることは否めません。もちろんきちんと通院もしないといけません。

一方のエクオールのサプリはあくまで食品ですから、気軽に試せるというのはメリットです。漢方薬のようなクセもありませんし通院する必要もありません。ですので、病院に通う時間がない方やエクオールに興味を少しでも持った方は飲んでみるのもありだと思います。

漢方薬は薬ですから、漢方薬を飲むときは必ずお医者さんの診察を受けて症状にあった漢方を処方してもらってください。生兵法はケガのもとです。漢方は正反対の作用をするものがありますから、素人が判断するのはとても難しいことです。

その点では、エクオールのサプリは食品ですから副作用の心配も極端に少ないと言えて安心です。
漢方とエクオールのどちらがイライラに効くの?というのは難しいところです。やはり個人差もありますし、出来れば両方試してみるのがベストとも言えます。

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更年期のイライラに効くサプリ一覧

サポニン
サポニンは、更年期だけでなくイライラ全般に最も適した成分と言えます。なぜならサポニンには、女性ホルモンだけでなく、副腎皮質ホルモンの分泌を促す為、自律神経のうちで副交感神経優位にする作用があるからです。つまり、自律神経が交感神経優位で興奮気味なところを副交感神経優位に調節してくれる作用があるということです。サポニンが最も豊富なのが田七人参と呼ばれる漢方でも処方される成分で、次いで高麗人参に豊富です。田七人参のサプリで最も有名なのが白井田七で、特に更年期のイライラ・ホットフラッシュ・末端冷え性の方に効果的なサプリです。

ローヤルゼリー
正確にはローヤルゼリーに含まれるアセチルコリン。アセチルコリンは神経伝達物質そのもので、イライラをはじめとするストレスの緩和作用があります。またローヤルゼリーの特有成分であるデセン酸やビタミンB群はイライラや不眠症にも効果的なことが知られています。ローヤルゼリーはやはりアサヒのローヤルゼリーが定番で間違いがないでしょう。

大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは美容に良い成分として有名ですよね。どうして美容に良いかと言うと、イソフラボンは「植物性エストロゲン」との別名がついているくらい、女性ホルモンのエストロゲンと似ている働きをするためです。大豆イソフラボンを体に取り入れることで、体内の女性ホルモンが増えたような状態になるため、美肌や新陳代謝アップなど美容全般に良いと言われています。実は更年期障害にも大豆イソフラボンは効果的で、女性ホルモンのエストロゲン減少が主な更年期障害の理由なのですから、植物性エストロゲンを補うことで症状の改善が期待できます。
大豆イソフラボンのサプリで最も有名なのがキッコーマンの基本のサプリです。

エクオール
エクオールは、更年期障害の諸症状への効果が最近注目されている成分です。正確には、大豆イソフラボンが元なのですが、わかりやすく分けて紹介します。
大豆イソフラボンは、大きく分けて3種類に分かれるのですが、そのうちのダイゼインと言う成分が、代謝されたものがエクオールとなります。
エクオールは、女性ホルモンのバランスを整える上で重要な役割を果たし、エクオールの産生能力が高い人は、更年期障害の症状が軽い、もしくは更年期障害に悩まないという研究も発表されています。

セントジョーンズワート
セントジョーンズワートは、うつで悩んだことのある方はなじみ深いかもしれませんね。ヨーロッパに自生するハーブで、気分の落ち込みに古くから利用されてきたことから、サンシャインハーブと言う別名もあります。セントジョーンズワートのサプリは海外でも幅広く浸透しています。ドイツでは、軽度の鬱に対して抗うつ薬より幅広く処方されています。作用については、まだわかっていない部分もあるのですが、更年期障害でも処方されるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と同様の作用をすると考えられているようです。

マグネシウム
マグネシウムはイライラの軽減にとても効果のある成分だと言われています。と言うのも、体内のマグネシウムが不足すればイライラしやすくなり、イライラすることでさらにマグネシウムが失われてしまうからです。マグネシウム不足はこのような悪循環に陥ってしまうため、常に十分な量を体に入れておく必要があるのです。特に更年期障害の場合、その状態が確実に表れてしまいます。事実、マグネシウムは更年期障害の症状緩和に効果があるとの研究結果も出ています。食品で補う場合食材選びやメニューレパートリーなど大変なことも多いですが、サプリならば手軽に毎日続けられますね。

ギャバ
GABA(ギャバ)はちょっと前にチョコレートの成分としても有名になりましたね。不眠改善にも良く用いられている成分ですが、実はギャバが減少すると焦燥感や不安感が現れやすいというデータがあるようです。
ホスファチジルセリン
一番聞きなれない成分かと思いますが、このホスファチジルセリンもイライラや気分の落ち込みに有効とされています。これはリン脂質の一種で、細胞膜を形成する際に利用されます。脳細胞を活性化する為、集中力を上げる為に飲むという方もいらっしゃいます。

この他にも、脳の血流改善を促すいちょう葉エキス、そしてカルシウム、ビタミンB群などがサプリの成分として有名です。イライラしたら牛乳を飲めとは昔から言われていることですが、こういった成分はバランスよく摂ることが大切ですので、サプリメントは単一成分ではなく、色々な成分が配合されていることが多いのです。

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更年期のイライラに効く漢方

田七人参
先ほどサプリの成分でも触れましたが、田七人参は漢方薬そのもので、別名で田三七、山漆、三七などと呼ばれます。古来より止血、鎮痛、消炎に用いられてきましたが、現代では女性ホルモン分泌作用、自律神経のうち副交感神経優位にする作用、精神安定作用があることがわかっており、特に更年期のイライラにはぴったりの漢方と言えます。
田七人参は高級な漢方として珍重されてきましたが、白井田七は田七人参を100%原材料としているにもかかわらず、安価で続けやすいサプリの為、高価な漢方薬よりまずは白井田七を試してみてはいかがでしょうか?
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
黄連解毒湯は「おうれんげどくとう」と読みます。これはイライラに効果のある漢方で、心の悲しみや不安感・怒りを取り除きます。イライラだけではなく、更年期障害によるのぼせやほてりも改善する漢方なので、それらの症状が併用して出ている場合ダブル効果で症状緩和できますね。自律神経の乱れからくる更年期障害は、自身でもなぜだか分からず、更年期障害だとなかなか認められない例も多いです。漢方薬なら、イライラ改善の一歩を踏み出しやすいでしょう。
六君子湯(りっくんしとう)
更年期障害のイライラには漢方も効果的です。実際、専門医も漢方を処方することは多いです。六君子湯は「りっくんしとう」と読むのですが、胃腸に効能があると言われています。イライラすると胃腸が荒れてしまい、余計に体調や気分が悪くなるもの。六君子湯で弱ってきた胃腸を元に戻すことで、体調の回復から心の回復も取り戻せます。直接的にイライラと関係なさそうな漢方薬も、複雑な病気である更年期障害には必要となることがあるのです。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
加味逍遙散は「かみしょうようさん」と読みます。これは更年期障害だけではなく、生理痛や生理不順にも効果があり、まさに女性の味方と言える漢方の一つでしょう。もちろん更年期障害にも効果抜群で、体を温めることで代謝も上がり、肉体の機能が正常化します。自律神経の乱れも整えられ、イライラを軽減することが出来るでしょう。

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更年期障害のイライラやうつの治療で処方される薬

エストロゲン単剤・プロゲステロン単剤

サプリメントや漢方薬だけで更年期障害を治せれば理想的ですが、更年期障害の症状が重い場合やどんどん進行しているような時は、やはり病院に行く必要があります。専門医を訪れ、まずはホルモン値をはかり本当に更年期障害なのかどうか、診断を受けてからの治療スタートとなります。主にホルモン補給の治療が行われ、「エストロゲン単剤」や「プロゲステロン単剤」を処方されます。エストロゲン単剤とプロゲステロン単剤どちらも使うパターンもあり、それぞれの症状により変わります。飲み薬は効果的ですが、胃腸や肝臓に負担がかかるためそれらが悪い人には経口薬は向いていません。その場合経皮剤、つまり貼り薬や塗り薬が処方されます。ホルモン注射もあるので、どれにするかは専門医との相談、そして経過を見ての治療となります。

プラセンタ療法

プラセンタ療法は、市販のサプリを飲むものではなく(病院によっては置いてあることもある)プラセンタエキスを注射するものです。注射にはヒトプラセンタを注射しますが、それ以降献血ができなくなるというリスクがあります。また感染症のリスクもあり、医師からは同意書のサインを求められることになるでしょう。

抗うつ薬や抗不安薬

更年期障害のイライラは、心の沈みにも繋がります。イライラの怒りが、ある日突然鬱状態に変化することもあるのです。そんな場合は心療内科・精神科で抗うつ薬や抗不安薬が処方されます。私自身がうつ病なのと母が更年期障害なのでよくわかるのですが、おそらくジェイゾロフト、デパスなどが処方されるでしょう。精神薬に抵抗のある方もいらっしゃるかと思うので、まずは漢方やサプリを始めてみて、あまりに症状が重いようでしたら、病院でこういった薬の処方を受けるのも良いと思います。
またカウンセラーによるカウンセリングも、イライラや悲しみなど心の症状緩和にとても効果があります。
心のイライラはただ機嫌が悪いだけ、周りからはそうとらわれがち。カウンセラーに思いのたけを話し尽くし聞いてもらうだけでも、心は軽くなるものです。また、良いアドバイスももらえて心強いでしょう。更年期障害のイライラは時間が経てばいつか終わります。しかしそれが一年後か、三年後か、もっと長いか分かりません。サプリメントや漢方から始めて、それでもイライラが治らないなら専門医に相談、そんなステップならどれが自分に一番の改善方法・治療方法かよく分かるでしょう。

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